蹴返す（読み）ケカエス

デジタル大辞泉 「蹴返す」の意味・読み・例文・類語

け‐かえ・す〔‐かへす〕【蹴返す】

［動サ五（四）］
１ けって、もとの位置へもどす。「ボールを相手に―・す」
２ けられた仕返しにける。けり返す。
３ けってひっくり返す。
「山の芋を煮た鍋を―・して」〈大岡・野火〉
４ 歩くときなどに、着物の裾をはねかえす。
「変裏かわりうらの裾をハラハラ―・して行く」〈風葉・恋ざめ〉

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精選版 日本国語大辞典 「蹴返す」の意味・読み・例文・類語

け‐かえ・す‥かへす【蹴返】

  1. 〘 他動詞 サ行五（四） 〙
  2. ① 蹴ってもとにかえす。蹴りかえす。〔和英語林集成（初版）（1867）〕
  3. ② 蹴ってひっくりかえす。〔日葡辞書（1603‐04）〕
    1. [初出の実例]「あしもとのさらはちをけかへしふみづけ」(出典：西洋道中膝栗毛（1870‐76）〈仮名垣魯文〉初)
  4. ③ 再び蹴る。
  5. ④ 蹴られたしかえしに、蹴った相手を蹴る。〔日葡辞書（1603‐04）〕
  6. ⑤ 歩く時などに、着物の裾をはねかえす。
    1. [初出の実例]「其飄へるふりの袂、其蹴返(ケカヘ)す衣(きぬ)の褄」(出典：初恋（1889）〈嵯峨之屋御室〉)
  7. ⑥ 相撲で、けかえしの技をかける。

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